ANGELICA ASTERのリリース前に開発チームにいま一度精査して欲しい項目

巨神と誓女 サービス終了 ANGELICA ASTER

2024年10月に突如ゲームの詳細が発表され、同じDMM GAMES製のブラウザゲーム『巨神と誓女』との繋がりが段々明らかになってきた『ANGELICA ASTER』。『巨神と誓女』のタイトルを冠する後継作として発表から既に2年の月日が経とうとしている『ReOath -巨神と誓女 外典-』を尻目に、2024年中のリリースを予定しているというからせわしない話だ。まあ延期を繰り返してリリース怪しくなるよりはよほど良い。
ただ前作の『巨神と誓女』をサービス開始からサービス終了までプレイして看取った身として、長くサービスを続けるための準備としてここだけは気をつけてもらいたいと思う所がとりあえず3点ほど思い浮かんだ。開発チームに届くのかどうかはわからないが、折角だしここに出力しておこうと思う。

ヒストリーブック(仮称)の閲覧とゲーム進行を並行して行えるようにして欲しい

巨神と誓女の正当後継作として、ANGELICA ASTERにも前作のヒストリーブックのような仕掛け付きのストーリーブックが用意されているのかもしれない。

前作『巨神と誓女』のヒストリーブック

前作『巨神と誓女』のヒストリーブック

前作では売りであった部分だしテキストの量・内容とも最の高だったわけだが、ストーリーを読んでいる間は
ゲームプレイが中断してしまうという大きな弱点を抱えていた。周回が正義ゲーだった巨神と誓女にとってはこれが致命的な弱点で、この仕様のせいで折角のストーリーに大して触れることなくゲームを去ってしまった人が多いと思う。
そこでANGELICA ASTERではそういう事態を起こさないためにストーリーを消化しつつバックグラウンドでゲーム進行ができる仕組みをぜひ用意して欲しい。
ストーリー消化しきれていない、追えていないという状態のプレイヤーが大多数で未練も無く去られてしまったことは前作サ終の原因の一つであると思う。ストーリーを追い続けていたのなら無限に謎が気になって離れられなくなる魅力はあったのだ。

ミニゲームのプレイをデイリー/ウィークリーなどの恒常ミッションに含めないで欲しい

巨神と誓女の正当後継作として(重複)、ANGELICA ASTERにも充実のミニゲーム集が用意されているのかもしれない。
既に事前で公開されているメダルプッシャーのように単体としても楽しめるクオリティの高いミニゲーム集であることが予想されるが、このミニゲームのプレイをデイリー/ウィークリーミッションのような恒常ミッションに含めないでほしい。
具体的には前作にあったこういうやつ。

鋼乙女のテリーヌ

このミッションは出かける前にサクッと消化しようと思い焦ってプレイした結果ミスったりすると最初からやり直しになる最悪の類のものだった。
いかに楽しいミニゲームでも毎日とか毎週とか義務的にプレイさせられると流石に飽きる。
事前情報でミニゲーム集の存在を強くアピールしているところを見ても、前作の轍を踏んでしまわないかと心配になるのだ。

前作のミッション周りのまずさを分析した過去記事はこちら(まあまあ読みやすい)。

アイノの巨神と誓女プレイ記 第3章 『ミッションのボリュームは適切だったの?』
前回久しぶりに記事を投稿したこの連載。脱稿まで長かったね。 今回からはもう少し小さいテーマでこのゲームを語っていきましょう。 いつかゲームが復活の刻を迎えた際に、こんな時代もあったわね、と懐かしむことができるように。 ...

ユーザ要望に屈する形で軟化、簡略化することを見越したダメコン部分のあるゲーム設計をしてほしい(※最重要)

ANGELICA ASTERは大規模な宣伝を打っているし、前作同様サービス開始と同時にスタートダッシュ勢が押し寄せてくるだろう。
でもスタートダッシュ勢の多くは最終的に定着するユーザではない上にやたらと声の大きいお客様だったりする。「早く○○を改善しろ」「さもないとやめてやる」と別にコンテンツを愛しているわけではないから好きな事を言える。
とは言え彼らの指摘内容の中にも的を射たものがあるだろうし、ユーザ要望に屈する形でゲームの軟化や簡略化に舵を切ることは間違っていない(放置するストロングスタイルはそれはそれでサ終への近道だ)。
前作の巨神と誓女では当初はストロングスタイルを貫いていたが、その結果段々背筋が寒くなってきたからなのか軟化、簡略化に舵を切っている。具体的には自動周回の実装やレア素材のドロップ率向上、反則的に強いキャラの実装など。
そうしてユーザ要望に応えた結果どうなったかというと、ゲーム性が限りなく虚無に近付いてしまった。
元々それほど高くないゲーム性(巨神運営はそれを”自由”と言っていた)だったところが、最終的にはプレイヤーがPCの前に座っている必然性が全く無い、CPUにバックグラウンド処理させるだけで事足りる何かに成り下がってしまった。

前作のその辺りの顛末について分析していた記事がこちら。非常に読みにくい。

アイノの巨神と誓女プレイ記 第2章 『戦闘システムを振り返ってみよう』
前回はサービス開始日のインパクトならびにゲームの課金周りのことについて解説していました。 今回はサービス開始とともにお出しされた戦闘システムの振り返りと、それがどのように手入れされていったか回顧しましょう。アイノさんとともに。 ...

言いたい事は、ユーザ要望に屈する段階がある事は容易に想定出来るわけで、それを見越して譲歩を行ったとしてもゲーム性が損なわれない設計を最初から考えて欲しい。ゲームの基本システム部分に多少切り崩しても良いようなダメコン部分を作って欲しい。
イナゴのように大挙してやってくるスタートダッシュ勢に毟り取られてゲームが沈没していくさまはもう見たくないのです。

という感じでとりあえずサービス開始直前のタイミングで思い付く3項目を書いてみました。一番言いたい事は、今度は下手を打つなよ、前作の倍々速で倍々速する結果になるぞ、これに尽きる。

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