POGシーズンの始まりに合わせて自身が指名するならこの馬、というオススメを語っていくシリーズ。今年は種牡馬限定指名の方を先にやっている。
今回題材とする種牡馬は、昨年に引き続きサトノクラウン。初年度産駒の成績がダービー馬のタスティエーラかそれ以外かといった印象強かった本種牡馬だが、2年目の産駒はアタリがもっと小粒になってそれ以外はそのままといった印象である。つまり重賞級大アタリ馬の配合を参考に今後走ってくれそうな馬を探そうにも依然タスティエーラ1頭しかサンプルが無い状態なのだが、それでは昨年と指名方針が全く一緒になってしまうので小粒のアタリの中からも次なるヒットの萌芽を見つけ出していこうと思う。
サトノクラウン産駒、昨年デビュー勝ち上がり馬からアタリを探す
2021年生まれのサトノクラウン産駒は5月16日時点で中央で60頭デビューし10頭勝ち上がり、地方で23頭(移籍組の重複含む)デビューし8頭勝ち上がっている。
このうち昨年のこの企画で有望株として挙げていた馬は中央所属のサトノラクローヌ、地方所属のナイトストーリーの2頭。8頭挙げておいて2頭が勝ち上がり、1頭未デビューというのは打率が高いのか低いのか分からないが、中央勝ち上がり馬のうち9頭は昨年の選出基準をすり抜けて勝ち上がり馬になったと思うともう少し基準の方を拡充したくもなる。
すり抜け勝ち上がり馬の中で最も知名度のある産駒はエフフォーリアの半妹に当たるイゾラフェリーチェだろう。中山ダート1800の未勝利戦を勝ち上がり、同場芝1800の1勝クラスで連勝、次に東京芝1800のリステッドに挑戦したがそこでは9着に終わった。
半きょうだいがほとんど勝ち上がっている(G1を3勝した馬含む)馬であるため配合の勝利というよりは血筋による勝利といった印象が強いのだが、タスティエーラと異なり芝ダート両方で勝っているところは気に留めておきたい。
もう1頭、現時点で新馬戦の1勝しかしていない馬だが、プチブールという勝ち上がり馬がいる。
昨年12月の新馬戦を勝利で飾った後5月に2走目を走ったのだが5着に終わった。ただ新馬戦の先行する2頭を末脚で捕まえる走りや、2走目のスタート出遅れから直線で他馬の間を縫って上がっていく走りなど見所のある馬である。なによりこちらは主戦場がダート短距離なので、タスティエーラとは全く異なる方向性の配合サンプルになってくれそうだ。
ということで、タスティエーラ、イゾラフェリーチェ、プチブールの3頭の配合を元に走りそうなサトノクラウン産駒を探していこう。
サトノクラウン産駒の指名方針を固める
タスティエーラの配合を元に固めた昨年の指名方針はこんな感じだった。
- 母方にBold Rulerの筋ができれば3筋以上ある
Bold Rulerの筋に着目したのは、まずタスティエーラ自身がその条件を満たしている(3筋所持)ことと、サトノクラウン産駒があまり活躍できない原因の一つが体が父馬より小さく出てしまうことだと推測できるのに対して、Bold Rulerの血が入った馬はおおむね体が大きく出がちであるということで弱点のカバーができると考えたからだ。レインボーラインやオルフェーヴルの有望産駒探しでも、同様の効果を期待してBold Ruler系のSeattle Slew筋を持っていることを指名基準の一つに据えていた。
タスティエーラ型の好走配合を推定する
今年はこのタスティエーラ型好走パターンにもう少し細かい条件をつけていこうと思う。まず下に貼るのはタスティエーラの5代血統表であるが、
母父マンハッタンカフェの中のBold Bikini、母母フォルテピアノの中のLaredo Lass、Wife MistressがそれぞれBold Rulerの筋を持つ馬である。
サトノクラウン自体の中にもBold Rulerと同じNasrullah系の馬がMill Reefの父であるNever Bend、Mr. Prospectorの母父であるNashua、Miswakiの母系にいるLea Lane、Rossiniの母系のNatasha、Blushing Groomの父Red Godとバラエティ豊かに存在する。その中にBold Rulerと近縁性の高いNasrullah産駒はいないので、逆にNasrullah産駒の中でもBold Rulerのキャラクターを前面に出す為には2筋3筋と筋を増やす必要があるのかもしれない。
そしてBold Rulerのキャラクターを出すという意味ではオルフェーヴルやレインボーラインの回でもそういう結論に至ったように、A.P. Indyを経由しないBold Ruler系の方がベターであるようだ。これはシンプルに、A.P. Indyが入っていて走っている産駒の例がないからという理由で判断しており、反例が出てきたら出てきたでそっと取り下げるつもりだ。
タスティエーラの母母フォルテピアノの中にVictoriana5×5クロスがあることにも注目して、Bold Rulerの筋に加えてノーザンテーストやフレンチデピュティなどの血を有している馬がいれば評価を上げた方が良いかもしれない。
タスティエーラ型の好走配合についてはこんなところだろう。
- 母方にBold Rulerの筋ができれば3筋以上ある(A.P. Indyを経由しない)
- 母方にVictorianaの血が入っていればなお良し
タスティエーラ型以外でも好走配合を推定する
次にイゾラフェリーチェとプチブールの配合から読み取る好走要素である。この2頭の配合をまとめて論じるのは少々乱暴であるが、Bold Rulerに頼らず勝ち上がり馬を出すとしたら父馬のどの要素を強調すれば良いかという点において同じ方向を向いていると言えなくもない。まずイゾラフェリーチェの5代血統表から。
5代血統表内にはクロスが存在しない。母ケイティーズハートの血統表に並ぶ馬の中で気になるクロスを持つ馬をピックアップしていく。
まずサンデーサイレンスの母母母(当馬イゾラフェリーチェからは6代前)にあたるEdelweiss。この馬はSir Gallahad5×5×4クロスを持っている。
ハーツクライの母母母(当馬からは5代前)にあたるMy BupersにあるSir Gallahad4×5、Teddy5×5クロス。TeddyはSir Gallahadの父である。当馬の母母母父母SeximeeにあるSir Gallahad=Bull Dog3×4×5クロスとFighting Fox=Gallant Fox3×5クロス。Fighting FoxとGallant FoxはSir Gallahadの産駒である。このように、Teddy系特にSir Gallahadのクロスを持つ馬を要所要所に持っているのがケイティーズハートと言えそうだ。
それに対してサトノクラウン側も、トライマイベストの母Sex Appealの中にLa Troienne4×5、Teddy5×5(La TroienneはTeddy産駒)、(サトノクラウン内では4×5クロスになっている)Mr. Prospectorの中にTeddy4×5(片方はBull Dog経由)、Hopespringseternalの中にBull Dog4×5、Teddy5×5(片方はLa Troienne経由)、Ivory Wandの中にSir Gallahad4×5など対応するクロスが見受けられる。勿論TeddyやSir Gallahad,Bull Dogなどは100年以上前の馬でありそれぞれリーディングサイアーになるなど広く繁栄しているためどの馬であれ血統表を掘っていけばクロスは見つかるだろうが、サンデーサイレンス系の薄め液として期待され配合されるサトノクラウンと当のサンデーサイレンスとの間の接点として両者が多く持つTeddy系の血を伸ばしていくという発想は間違っていないのだろう。
続いてプチブールの5代血統表。
母方の血統を上から追っていくと、母父アグネスタキオンの中にはサンデーサイレンス内EdelweissのSir Gallahad5×5×4クロスがある(既に説明したとおり)。母父母アグネスフローラの中にもBull DogやGallant Foxが居たりするが、特にクロスで強調されているわけではない。母母父はノーザンテーストで、特にクロスで強調されていないもののGallant Foxを持つ。母母母のリターンバンダムまで下っていくとTeddy産駒Romanの5×5クロスのほかにNorthern Dancer産駒のNijinskyの名前を見つけることができる。Nijinskyは血量の半分は勿論Northern Dancerなのだが、もう半分(母Flaming Page)がBull Dog=Sir Gallahad3×5クロスを持つTeddy系の影響が強い馬である。そしてNijinskyの中のGallant Fox産駒Omahaはアグネスフローラの配合の中に存在するだけでなく、ノーザンテーストの中にも全兄弟Flaresがいる。つまりプチブールの母イシュタルキャストの配合はTeddyというよりもNijinskyの母方のTeddy系を強調している。
サトノクラウンの配合に戻るのだが、サトノクラウンの中にもNijinskyの強調が存在する。サトノクラウンの母母La Jocondeの配合を取り出して見てみよう。
La JocondeのNijinsky4×5はサトノクラウンにとってはNijinsky6×7になるのだが、サトノクラウンの中に沢山眠るTeddy系の鉱脈を起こそうとする際に母方でNijinskyの血を加えてやるというのは分かり易く有効な方法なのかもしれない。
ついでにこのLa Jocondeの血統表を見て気付くのは、父母母の位置に居るEuryantheという馬が父Nijinsky母Quillという組み合わせであることだ。父Nijinsky母母Quillという組み合わせの名馬といえばマルゼンスキー。ということでマルゼンスキーを持つ馬と配合してみたくなるのが人の性というものなのか、サトノクラウン産駒母父スペシャルウィークというような組み合わせも何例か試みられているようだ(うち1頭は産駒賞金ランキング6位に入るニシノコウフクなのでちゃんと走る組み合わせではあるのかもしれない)。
少々脱線はしたけれども、タスティエーラ型”じゃない方”の指名方針は以下のようなものにする。
- 母方でTeddy系(特にSir Gallahad)の血を強く強調している
- 母方にNijinskyの血の強調がある
タスティエーラ型とは違いこちらの基準ではダートでも活躍する馬を拾い上げられることを期待したい。
サトノクラウン産駒から有望馬を指名
アルカイクスマイルの2022
実はここから3頭の馬は昨年の記事で既に言及していたBold Ruler筋の多い2022産駒である。このアルカイクスマイルの2022はBold Rulerが4筋入っていて血量は3/64になるらしい(昨年調べたところによると)。
母父父のフレンチデピュティはタスティエーラの中にも入っておりVictoriana持ちの馬。
Bold Rulerの筋のうち一つはSeattle Slewを経由したものであり他のBold Ruler系と異なるキャラクターを主張してくる可能性はあるが、肯定的に捉えるのならばSeattle Slewの中のStriking=Busher4×4クロスはLa Troienneを内蔵しておりTeddy系強調の文脈にも沿っていることになる。
Teddy系クロスが存在する要素としては、本馬から7代離れたJabnehにTeddy3×4クロス(片方はLa Troienne経由)、同じく7代離れたRobertoにSir Gallahad=Bull Dog4×4クロス、6代離れたReviewerにSir Gallahad4×5クロスなどがある。母方にNijisnkyが無いくらいで好走要因と推定した要素全部盛りみたいな配合になっているのでどういう競争成績を残すのか楽しみだ。現時点で競走馬名がついていないことが不安の種だけれども。
ニシノプライム(エテの2022)
昨年言及済みの馬の2頭目、なのだが今年の基準で見るとA.P. Indyが入っているのが不安点である。Bold Rulerの筋自体は6筋も入っている(血量1/16)。
Teddy系のクロスで見るとA.P. Indyの中のSeattle SlewがLa Troienneクロスを持っていることは前述のとおり。A.P. Indyの母母父Buckpasser(本馬からは6代前)はそれぞれBull DogとLa Troienneを経由したTeddy4×4をもつ。本馬から6代遡ったSearchingはSir GallahadとLa Troienneを経由したTeddy5×4をもつ(こうして見ると本馬の母父CongratsというのはBold RulerとTeddy系を同時に補充するのに適した馬に見える)。
本場の母母Forestierの中にはBold Ruler5×5×5×4という恐ろしいクロスの他にDr. Fager4×3クロスがあり、このDr. Fagerの中身を見てみるとBull Dog3×4、Teddy4×5×5というクロスが出てくる。よくもまあここまで煮詰まった繁殖牝馬を見つけてきたものだと感心してしまう。この馬が全く走らなかったら来年は指名基準の方を変更しようと思うくらいである。
ヨルハ(キラークイーンの2022)
昨年言及済みの馬の最後、こちらもA.P. Indy入りなので今年の基準では少し割引。Bold Rulerは4筋あって血量の合計は5/128であるようだ。母父父A.P. Indyの説明は省略して、母父母Dream Supreme内のCon Game(本馬から5代前)を見るとBull Dog=Sir Gallahad4×4×5、Teddy5×5×5(×6)というクロスが見られる。
母母のノンコもアグネスタキオン産駒で本馬の母母母父になるクリミナルタイプは7代目以降の遠いところながらTeddyのクロスをもつ。本馬の母母母母母My Bupersは先述のとおり。
クインズガナッシュ(クインズミリセントの2022)
本馬の母父母母母父がBold Ruler産駒のCornish Prince、本馬の母母父がA.P. Indyで2筋のBold Rulerを内包するので合計3筋。やはりA.P. Indy経由なところが不安点だが様々な好相性要素が詰まっている。
まずトライマイベスト=El Gran Senor4×4の全きょうだいクロスだが、トライマイベストの母Sex Appealの中にLa Troienne4×5、Teddy5×5クロスがあることは先述のとおり。母父父父のFappianoの中にはDr. Fagerがいるし、母父父母母のCharediを見るとBull Dog5×5×5、La Troienne5×5クロスがある。まあまとめるとそもそも母母父Unbridledの中に結構なTeddy系強調がある。母母父A.P. Indyについては先述のとおりで、母母母父Robertoも先述のとおりSir Gallahad=Bull Dog4×4クロスを持つ馬であるし、母母母母父はNijinsky。血統表を見て楽しみしかない馬である。あとは本当にA.P. Indy次第だが。
母馬クインズミリセントは門別で走っていた現役時480kgくらいの馬でシルバーステートとの間の産駒は中央で2勝してつい先日G2目黒記念に出走したケイアイサンデラである(9着)。他にブラックタイドとの産駒もいるが馬体重を見るに父馬なりの大きさに出す肌馬のようである。
エンブレイスメント(ツヅミモンの2022)
この馬はBold Rulerを増し増しにしたタイプではなく、5代血統表で5×5×5クロスが出来ているようにNijinskyを積んだタイプである。プチブールのようにダートでスピードを見せてくれることに期待したい産駒かもしれない。
一応Bold Rulerも母父父シンボリクリスエスの中にSeattle Slew経由での1筋を持っている。Teddy系の強調はシンボリクリスエスの中のRoberto、サンデーサイレンスのEdelweissなどで、あとは散発的にBull DogやLa Troienneが見受けられる。何よりも一番目立っているNijinskyクロスが重要で、上に挙げたTeddy系増し増しの馬があまり走らずこちらが走ったら今後はTeddyに注目しなくても大体Nijinskyクロスだけに注目すれば良いということになるだろう。
母馬ツヅミモンは中央1勝だがG3のシンザン記念で2着あり。体重は540kgまでいった巨体馬。1つ上のマインドユアビスケッツとの間の産駒は中央未勝利だが体重550kg台と大柄な馬を出してくれそうな可能性を秘めている。
ボンマティ(マスターエクレールの2022)
母父母父父Secretariatと母母母母父BladeがそれぞれBold Ruler産駒なので2筋。母母母父父にNijinsky。Teddy強調分は母父父母母のTamerettがBull Dog4×4を持っているのと、サトノクラウン内のものと4×3クロスになっているTouch of Greatnessの母Ivory WandがSir Gallahad5×4。それに母母父父のRobertoといったところで、全体的にはBold Ruler2筋にそこそこのTeddy強調そしてNijinskyといった感じの馬だ。
母馬マスターエクレールは中央のダート短距離で3勝した馬で現役時体重は480〜520kgくらいまで。デビューした産駒は全て500kg付近の体重に育っている。
セイフウサツキ(モンローラインの2022)
Bold Rulerは母母母母父父父ととても遠い所の1筋。影響があるかは正直わからない。対照的に5代血統表内で目立つのはNijinsky4×5。しかも片方はマルゼンスキーということでサトノクラウン内のEuryantheと近縁になる。
Teddy強調は母父父サンデーサイレンス内のEdelweiss、母父母母母Native Partner内のTeddy4×5、マルゼンスキー母父のBuckpasserにおけるTeddy4×4くらいでまあ普通くらい。
母馬の体重は450kg前後で産駒の体重も大体それくらいになる。この馬は福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手がセレクションセールで4000万円ほどで落札した馬であり注目を集めそう。
ヴーレヴー(アルギュロスの2022)
母父マンハッタンカフェの中にいるBold BikiniがBold Ruler孫、母母母母父TyrantがBold Ruler産駒で2筋。母母母父父のところにNijinskyがいる。
母父マンハッタンカフェというとタスティエーラと同じ(だから好走が約束されるというわけでもないけど)。Teddy強調はサンデーサイレンス内のEdelweiss、母母父父のRoberto。
母アルギュロスは480kgほどの馬だが産駒の大きさは完全にランダムになりそう(ハービンジャー産駒は馬体重570kgまで行っている)。
タケノオーカン(フェードインの2022)
母母父Mr. Greeleyの中にBold Ruler4×3クロスがあり、母母母父母Unknown Ladyのさらに母母父にBold Rulerがあるので一応Bold Rulerは3筋ということになる。Nijinskyは母母母母母父父の位置にいる。
Teddy強調は例の如くサンデーサイレンス内のEdelweissと、母父母母父のRivermanから見たときのTeddy7×6×6×5×5、母父母母母父Miswakiの中のBuckpasser、母母父父母母父Tamerette、母母父母父母Broadwayの中のSir Gallahad3×4、母母母母母父母のSeximeeなど。
母フェードインは450kgの馬で本馬が初仔。
フララナキラ(ラカの2022)
本馬はBold Rulerが入っていないけれどもNijinskyクロスがあるタイプ。とは言え母父母母母父父と母母母父による7×4クロスと強調クロスになっているかは怪しい。Teddyの強調はラストタイクーン3×4クロスの中のSex Appeal、サンデーサイレンスの中のEdelweiss、母母母母母Native Partnerの中のTeddy4×5くらいか。
父サトノクラウン×母父キングカメハメハ×母母ダンスパートナーという有名馬配合ながらオーソドックスな配合でもあるので、この馬が走ったら似たような配合を目指すのは容易いかもしれない。
母ラカは430kgくらいの小柄な馬。産駒の大きさはまちまち。社台ファーム生産馬であることをどう評価するか。
シンプルスマイル(アートシュアリーの2022)
この馬はBold RulerがなくNijinskyを持つタイプ。そのNijinskyも母父父母父父父に居るだけと影響度は大きくなさそうである。Teddyの強調を探していくと母父父父父母父のAdmiral’s VoyageがSir Gallahad=Bull Dog3×4、母父父母母母父のRoberto、母母父サンデーサイレンス内のEdelweissといつも通りのそう近くない所に強調している箇所があるのだが、母母母母のMagicという馬を見るとTeddy5×5×5×5、Bull Dog4×4、La Troienne4×4とかなり意図を感じるクロスがあり、この馬1頭の影響力は大きいのではないかと思ったので有望馬に選出してみた。
母アートシュアリーは420kg以下の小さい馬(Bold Rulerも無いしサンデーサイレンス入りだし…)で他の産駒も母馬と同じくらいなのでデビューできるかどうかそこは未知数である。
ロコモーション(ミルキークォーツの2022)
この馬はBold Rulerは母父シンボリクリスエス内のSeattle Slewで1筋あるものの、Nijinskyは持たない。
ここで取り上げたのは母母ケイティーズジェムがイゾラフェリーチェの母ケイティーズハートの半姉だからであり、ヒット馬の近親馬という理由で言及している。
Teddyの強調についてはイゾラフェリーチェの解説にほぼ同じだが、シンボリクリスエスの父父Robertoが入り、ケイティーズハートの父ハーツクライ(の中のMy Bupers)がいなくなる代わりにディープインパクト母父母Lady RebeccaのSir Gallahad5×3が入るくらいの違いがある。
母馬ミルキークォーツは400kg位の小柄な馬であり体の大きさは懸念点である。
余談:同じラストタイクーン系の過去の活躍馬配合
今回サトノクラウン産駒の好走配合を推定して有望馬を挙げていったのだが、サトノクラウンをざっくりラストタイクーン系の馬として見た際に過去の同系の名馬とも産駒の好走配合は符合するか?という興味が湧く。そこで1頭、懐かしい馬に出てきてもらおう。
メイショウドトウ(netkeiba紹介ページ)である。メイショウドトウはBigstone産駒だが、Bigstoneの父がラストタイクーンなのでサトノクラウンとは孫繋がりである(15歳近く離れているにも関わらず)。そしてラストタイクーン系の大ヒット馬であるメイショウドトウの配合を見ると、父母父母父の所にBold Rulerがおり、母父Affirmedの中でFighting Fox=Gallant Fox3×5、Sir Gallahad=Bull Dog4×5×5、Teddy4×5のTeddy強調をし、そして母母父がNijinskyと大体上でサトノクラウン産駒に求めているのと同じようなことをやっている。
そもそも同じような配合の産駒が存在すること自体配合を考える立場の人がメイショウドトウなども参考にしたのかもしれないが、もし上に挙げた有望馬が活躍をした際には、「メイショウドトウも同じような配合だから活躍は予見していた」と盛大にドヤってみたいものである。
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