【競馬】気になる新馬青田指名【POGもどき’23】

特に競馬ファンではないけれども、一年間競馬に張り付いてみてどれくらい理解度が深まるのか量る一連の企画。今年(2023年)の1月から始めた『競馬は簡単』という連載企画では毎週中央競馬の平地重賞の予想をして買い目を作っている。

連載予想企画『競馬は簡単』
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それからもう一つ最近始めた企画が、『北海道シリーズを血統で買う』。これは6月から9月までの夏競馬北海道シリーズを血統要素だけで買い目を作って収支を記録するものだ。きっと9月第一週には(収支記録上は)大金持ちになっていることだろう。

北海道シリーズを血統で買う
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既に連載一週目にして作業量の多さに挫折したけれども。
まあこんな感じの競馬に関する記事を書いているという報告。

2021年生まれの新馬でPOGもどきをやるよ

それだけに飽き足らず、POGという競馬の一要素にも手を出してみようと思う。POGというのはPaper Owner Gameの略であり、その年にデビューするサラブレッドの中からおおむね10頭程度を指名して、指名後1年間の活躍度に応じて得られるポイントの合計を競うゲームらしい。1年間の活躍でポイントが与えられるゲームなので必然早熟の馬を選ぶのが重要となり、また競うゲームと説明した通り同じルールのもと競う相手がいて初めて成立する遊びなのだが、馬主でもないのに無責任に未デビュー馬を抽出して、数年後に「どや?先見の明があったろ?相馬眼あるやろ???」と誇示する行為全般の説明としてPOGもどきという言葉を使うとわかり易いので、少々定義から外れた内容のこの連載についても使おうと思う。
2021年生まれの新馬について、こいつは後々きっと活躍するぞ、と思えるような馬をリストアップしていく。1年間の活躍とか期限を設けずまた頭数も絞らずに挙げていくので、当たったら褒めて欲しい。

JRA-VANのPOG動画’23の中から馬体に惹かれた馬

JRA-VANがこのPOGという遊びのために毎年デビュー前の馬をまとめた映像をアップしている。そもそも取材先は大手牧場に限られ、また馬によって扱いはかなり違っていて(調教の様子を遠まきに撮影しているだけの馬もいれば、馬体をじっくり見せて担当コメント付きの馬もいる)網羅性・公平性があるとは言い難いのだが、デビュー前の新鮮な馬の様子を映像で届けてくれるので季節の風物詩として面白い。
昨年はどの馬を指名するとかの意図もなくただ動画を眺めていて、動画内で紹介されていた大山ヒルズのディルガの2020という馬の馬体がどうしても気になり、一年間動向を追っていた。

【POG】2歳馬カタログ2022 Part.2 / JRA-VAN[公式]

リビアングラスという競走馬名になったその馬は年が明けてもなかなかデビューの報が入ってくることもなくヤキモキさせたが、3月の未勝利戦で3着デビュー、その後連戦となった未勝利戦で勝ち上がり、さらに1勝を積んだ後G2の京都新聞杯で3着に入るなど活躍を見せてくれた。

というわけで、2匹目の泥鰌というわけでもないけれども、これから一年間動向を追っていく馬をPOG動画の中から発掘してみようと思う。基本馬体を見せてくれている馬の中から選ぶ形になるし、血縁馬の活躍など気にしないで選ぶスタンスなのでシンプルな相馬眼が試されるだろう。動画はこちらの2本。

【POG】2歳馬カタログ2023 Part.1 / JRA-VAN[公式]
【POG】2歳馬カタログ2023 Part.2 / JRA-VAN[公式]

センチュリボンド(マニクールの2021)

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動画内チャプター

リビアングラスもそうだけれども、どうしてもキズナ産駒は最初にチェックしてしまう。ただ今回の動画内ではキズナ産駒でかつバランスの良さそうな馬体の馬はあまり目に留まらず。唯一目に留まったのがこの馬だった。
母父ヘニーヒューズというこれまでに居そうであまり居なかった配合。前肢もゴツく後肢もゴツいケチの付け所がない馬体だ(個人の感想です)。

バランスダンサー(マーチャンテイマーの2021)

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動画内チャプター

こちらはキズナの因縁のライバル?エピファネイア産駒。雄大な馬体とのっしりのっしり歩くところがたのもしく見える。母父クロフネ。この組み合わせはあまり活躍馬を出していないがどうなるか。

チルカーノ(アロマティコの2021)

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アロマティコと聞いてすぐ思い浮かぶように、ドレフォン産駒の半兄はジオグリフ。モーリス産駒の半兄も最近3勝クラスを勝ち上がったりと優秀な母馬。まあ同父ハービンジャーの全姉は2勝クラスを勝ち上がれず引退しているが。血統構成的には母父キンカメの相手にサンデー、ノーザンテーストの入った母母でローシャムパークやコトブキテティスにとても近い。
馬体は後肢が少し寂しく見えるもののスラっとしていてバランスが良い。これから成長したらどうなるかという経過観察のピックアップ。

ジーティーパワー(コールバックの2021)

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動画内チャプター

父はFrankel(英)、母父ストリートセンス(米)、母母Quickest??というまあ外国血統の馬。多分ゲームとしてのPOGで指名するのは危険牌だろう(笑)。セレクトセール2億6400万の落札馬らしい。矢作厩舎。
筋肉バンバンの大柄な馬体に逆らえずピックアップしてしまったが。

シノノメ(ハウリングの2021)

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動画内チャプター

ダーレーの新種牡馬サンダースノー産駒。母父ハードスパン(米)、母母はアグネスタキオン産駒。やはりPOGでは危険牌っぽいが前肢も後肢も立派なので。

マルチャレアル(ヴィートマルシェの2021)

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母ヴィートマルシェというと打って変わって安牌中の安牌。オルフェーヴル産駒の半姉マルシュロレーヌやドゥラメンテ産駒の半兄バーデンヴァイラーなど。この馬自身はリアルインパクト産駒となり、母父フレンチデピュティの組み合わせはエイシンチラーなど。この馬の場合キョウエイマーチの中のLyphardがリアルインパクトのインパクト分の中のLyphardとクロスになってどうなるか。
馬体はこれまでピックアップしてきた短中距離タイプではなくほどほどに胴が長いされど均整の取れたタイプ。Lyphardクロスを考えても2000mくらいは走れそうだね。

エポペア(ティップトップの2021)

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エピファネイア産駒で母父はDubawi。牝馬だが筋肉質でエフフォーリアを短く詰めたような馬体。懐かしさなども感じてピックアップしてしまった。中内田厩舎。

レインボーライン産駒の中から当たりを見つけよう

ここからは馬体は見ずに血統だけ見て注目馬を決めようという試み。まさか全馬の血統表見て全一を決めるとかそういうことはできないので、種牡馬を限定して産駒の中の世代No.1を予想する。1頭目はレインボーライン。
レインボーラインは2013年生まれの最終成績22戦5勝、うちG1が1勝(2018天皇賞・春)という馬で、勝った天皇賞で故障発生後引退即種牡馬入りしたが昨年供用停止となってしまった馬(現在は去勢されてノーザンホースパークに)。
昨年が産駒デビューの年だったが結局中央では1勝もあげられず。産駒の特徴を見てみると体が小さい馬が多い。地方で勝ち上がっているのはほとんど牝馬。
そもそも種牡馬入りで期待されたのは”水かきのついた馬”母母父レインボーアンバーに象徴される芝の道悪に強い血で、それ凱旋門賞に出すの?と思わずにいられない洋芝適正配合の馬なども生産されている、が、そもそもこの産駒実績の無い馬の仔をセールで競り落とすのは地方競馬の馬主資格しか持っていない中小馬主だったりして、必然戦場はダートが中心に。色々噛み合わずに種牡馬生活が終わってしまった。
それでも一年目の産駒の活躍状況などから、この配合だったら走るんじゃ無いかな…?みたいな傾向が見えてきたのも確か。そのあたりを手がかりに走る馬を予想する。

母方にダンシングブレーヴを持つ馬

レインボーラインの初年度産駒で一番の成功例は、大井に所属する牝馬のワイズゴールド。現時点で14戦走って2勝だが、レインボーライン産駒の中で唯一地方重賞(2023留守杯日高賞)を勝っている。

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小柄ながらダートを走ると操縦性の良さとコーナリングの巧さで展開を問わず毎回掲示板内に食い込み賞金を咥えて帰ってくるイメージ。この馬はここのところ脚光を浴びている母父キングヘイローの馬でもある。
ただ好走の理由を母父キングヘイローで終わらせるだけではなく、もうちょっと配合に突っ込んで着目してみると、父馬がノーザンテーストクロスを持つステイゴールド産駒であり、配合内にフレンチデピュティとダンシングブレーヴが存在、という点で2021BCディスタフを勝ったマルシュロレーヌと共通しているのだ。

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マルシュロレーヌの父オルフェーヴルもしばらく種牡馬としてヒットが出せない不遇の時代が続いていたが、段々走ってくれるような配合が判明してきて今では人気種牡馬として復権してきているとのこと。マルシュロレーヌの配合がそのテンプレ配合のひとつに数えられているのかどうかはわからないが、同じような配合を作ろうとしたときに父オルフェーヴルで作る場合マルシュロレーヌの母ヴィートマルシェのように母方でダンシングブレーヴ&フレンチデピュティが揃っている牝馬を探してこないといけない。ところがレインボーラインの場合父馬に既にフレンチデピュティが入っているため、中小牧場にも沢山いそうなダンシングブレーヴ入り牝馬を捕まえてきて配合すればマルシュロレーヌになるのだ(乱暴な理論)。そういった意味で種牡馬供用停止になってしまったことは大変な損失のように感じるのだが、まあそれはあくまで机上の空論どうとでも言える話。
ということで、2021年生まれレインボーライン産駒の中からまずピックアップしたいのはダンシングブレーヴ持ちのこの辺。

チュロの2021

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競走馬名は今のところついていないようだ。兄弟をみても4頭いる兄弟の成績合わせて中央1勝地方1勝と寂しいのだが、比較的マイナーな父馬つけているからだと思いたい。特筆すべきは母父キングヘイローということで、これはワイズゴールドと全く同じ。ワイズゴールドの活躍がダンシングブレーヴ分ではなくグッバイヘイロー分だったとしてもこの馬なら恩恵を受けられる。若干気になるのはサンデーサイレンスの持つHaloとキングヘイローのHaloの高相性クロスにさらにもう1枚サンデーが噛むところだけれども(5代血統内のクロスはサンデーサイレンス3×4、Halo4×4×5、ノーザンテースト5×5)これもどちらに出るかな?とむしろ興味の方が大きくなる要素だ。

サムライウォーリア(フェアリーナカヤマの2021)

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母父コマンダーインチーフ。コマンダーインチーフは父ダンシングブレーヴだが、母はRoberto産駒であり本馬では地味にHail to Reasonの5×5クロスが成立する。兄弟3頭の合計成績は地方で3勝とやはり寂しいが、これまでつけてきた父馬にHail to Reason系が全くいないので、ダンシングブレーヴとの相性で跳ねたりしないかな。
サマーセールで275万円で落札された馬。

アンプリエールの2021

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競走馬名はまだついていないようだ。母馬のアンプリエールはバゴ産駒だが当馬にとって母母母父となる位置にダンシングブレーヴがいる。さらに母母父がタイキシャトルなので、タイキシャトルの父Devil’s Bagのさらに父がHaloである関係によりHalo4×5クロスが成立している。バゴの中にHighclereがいるし、ダンシングブレーヴの中のLyphardも合わせてディープインパクトみたいなもんだね(乱暴な理論)。この馬は何回かセールに出て売れ残っていたのだが、血統的にやはりダートを走らせるのがどうか?というところで地方馬主の手が上がらなかった感じか。
地味にSpecialとThatchの5×6も成立していて、なんというか芝だ。

母方にSeattle Slewを持つ馬

こちらは実際産駒にこの配合を持ってすごく活躍している馬がいる、とかではなく思考実験的にこういう馬も走るんじゃないかな?という候補。というのも、産駒が小さく出るという共通の悩みを抱えたオルフェーヴルが大きくて走る馬を出せている条件というのが母方にSeattle Slewを持つことではないかと推測できるからだ。代表例貼る。

ウシュバテソーロのnetkeiba紹介ページ

ウシュバテソーロの場合Seattle Slewは母母父父の位置になりわりと遠いため影響は無いのではないか、どちらかというと母父のキングカメハメハが成功の要因だったのではないか?という意見もあるだろうが、キングカメハメハに巨大な馬としての印象がそこまで無いのに対して(本馬も産駒も大体500kgくらいまでに収まる)Seattle Slewは本馬も巨大、有名な産駒も巨大とデカ因子を子孫に伝えやすい印象がある。父オルフェーヴル、母父キングカメハメハ配合の馬で単純比較しても、Seattle Slewが居るウシュバテソーロの体重は520kg台で活躍上位産駒の中では一番大きく出ているような気がする。
そこでレインボーライン産駒でも母方にSeattle Slewが居れば体躯の小ささを解決して長所を活かせるようになるのではないか?という雑な水平思考が可能だ。活躍しないかもしれないけれども、その理由が体の小ささとはならなさそうな産駒、と予防線はビンビンに張っておきつつ。

パラダイスライン(ヴァニラシャンティの2021)

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母父シンボリクリスエス。つまり本馬から5代前にSeattle Slewが居る。母母父がサンデーサイレンスであることによりサンデーサイレンス3×3という濃いクロスも目立つのだが、母母母がスキーパラダイスであることによりLyphardも入ってくる。ダンシングブレーヴ持ちにはならないもののダンシングブレーヴの父Lyphardが入ってくることにより何かいいことあるかもしれない。
セールで110万円で落札されている。

エレガントソングの2021

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こちらも母父シンボリクリスエス。つまり本馬から5代前に(略)。そしてこちらは母母父父サンデーサイレンスによりサンデーサイレンス3×4のクロスが成立している。母母母は有名な”ヴ”のきょうだいに繋がるハルーワソング。

以上が2021年生まれレインボーライン産駒の個人的注目馬。

なおおそらく一般的な注目度で言うとデュアルブレイド(ハッピーディレンマの2021)というのが当年産駒の筆頭ということになるだろう。というのも、京サラがこの馬をセールで落札して一口馬主を募集したという経緯によるものから。レインボーライン産駒の珍しさもあり方々で話題になっている。
現状聞こえてくる話で、馬体重490kgくらいまで体が大きくなったとのこと。血統表にSeattle Slewこそ居ないが、母父母父父の位置にRaja Babaが居てこれがSeattle Slewと同じBold Ruler系なので成程ここの影響かと思わせる。母馬の血統的にもラストタイクーンとMachiavellianが居てこれはサトノクラウンにも見られる組み合わせなのでレインボーライン産駒ということを抜きにしても面白そうである。

オルフェーヴル産駒の中のキミにきめた!

レインボーライン産駒の評価基準として転用した、オルフェーヴル産駒のうちSeattle Slewが入っている馬は大きく出てくれて走るという評価基準。それならば本家オルフェーヴルの2021年産駒の中でも走りそうな馬を青田指名できるのではないか?と思いついたので、POG風に1頭だけを少数精鋭で指名しておく。

ウェックスフォード(ララアの2021)

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動画内チャプター

といっても、オルフェーヴルの2021年産駒なんて数え切れないくらいいるので、あくまで母集団はPOG動画内で紹介された馬の中から。動画紹介馬だけれども馬体でなく血統で判断している(動画内では遠目で走っている映像しかない)ので注意。
この芦毛の馬は母父がTapitで、つまりTapit-Pulpit-A.P. Indy-Seattle Slewというサイアーライン。Tapitの産駒と言えば思い浮かぶラニ。まあデカ因子には期待できる。
母ララアの産駒成績としては、キズナとの間にG3マーメイドSの勝ち馬シャムロックヒルがいる。オルフェーヴル相手の産駒も既に2頭出していて、2015年産駒のサラスは最大体重530kg台まで乗っており、G3マーメイドSを制している。2016年産駒のセラピアも500kg台でOP入りしている。ウェックスフォードはこれらの産駒と異なり牡馬だがオルフェーヴル産駒の中では成功が堅い部類に入るのではないだろうか。

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